先日、退職の手続きを行いました。
退職金や年金の事など事前に調べていたつもりだったのですが、実際には理解したつもりになっていただけと分かりました。
退職時に慌てない為に、少し私の経験を記事にしてみたいと思います。
退職金は全額貰えない?
結論から言いうと、会社に退職金に関する規定がある場合、勤務年数に応じて定められた金額(例えば基本給×何カ月分など)を受け取る事が出来ます。
ただし、退職時に受け取る金額は、計算上の金額を丸々受け取れるかというと、そうでもない場合があるのです。
それは、確定拠出年金などに退職金の一部が前払いのような形で拠出され、その分を退職金から差し引かれる場合があるからです。
「〇〇年働いから俺の退職金は〇〇円だな」と思っていても、実際に受け取る金額が計算より少なくて「こんな筈じゃ無かったのに…」と当てが外れる事になります。
この辺りは、会社によって仕組みが違うと思うので、退職前に確認しておいた方が良いかと思います。
年金だでは生活出来ない?
会社員の場合は国民年金と厚生年金に加入している場合が多いですが、自営業の方やフリーランスの方は国民年金だけになります。
けれど、正直に言って国民年金(老齢基礎年金)だけで老後の生活を送るのは難しいと思います。
まあ、年金だけで生活するのは難しいというのは厚生年金に加入していても同様なので、個人で老後に備える為にidecoなどで資産運用している方も多いと思います。
国民年金と厚生年金だけでは生活を賄う事は難しいと言う事で、厚生年金とは別に企業年金制度を設けている会社もあります。
その代表的なものが確定拠出年金制度で、日本型401kと言った方が通りが良いかも知れないですね。
厚生年金基金と企業年金制度
日本の年金制度は、大きく分けて国民年金と厚生年金に別れます。
よく2階建てとか3階建てとか言われますよね? 1階部分が国民年金で厚生年金は2階部分に相当するとか…
かつて厚生年金基金は、3階部分とか言われていました。
厚生年金基金は年金給付の一部を国に代わって行っていましたが、平成14年の確定給付企業年金法によって、多くの厚生年金基金がその役割を国に返上(代行返上)しました。
当然、年金給付事業を国に返上する訳ですから、厚生年金基金は解散という事になります。
そして、替わりに導入されたのが企業年金制度です。
企業年金制度は、確定拠出型の年金制度と確定給付型の年金制度に別れますが、名前の通り、年金の為の拠出金を固定にして、運用成績によって受け取れる金額が変動するのが確定拠出年金で、一定の給付額を保障するのが確定給付型年金です。
最も、現在でも代行返上をしていない厚生年金基金もあるようなので、企業年金制度は「企業型確定拠出年金制度(DC)」「確定給付年金制度(DB)」「厚生年金基金」の3つに別れていると言っても良いかも知れません。
会社毎に制度が違う
企業年金制度については、先に紹介した3つに大別されますが、運用の仕方などは会社毎に内容が違っています。
毎月の給料から一定額を支払っている会社もあれば、私の所のように退職金の一部を前払いのような形で充てている会社もあるかと思います。
給料から差し引かれている場合は、常に明細書に記載がある訳ですから、支払っているという実感があります。
けれど、退職金の前払いのような形で拠出している場合には、支払っているという事が見え難く、私は拠出しているのだという事を忘れてしまっていました。
なので退職金の手続きの際に、計算上の退職金から年金拠出部分を差し引いた金額が、実際に支払われる退職金額になると聞いて「えっ?そうなの?」と戸惑ったのです。
最初にも書いたように、勤務先の制度によって違ってくると思うので、事前に調べておかないと「思ったより退職金が少ない」と思ってしまうかも知れませんね。
複数制度の併用も
確定給付年金制度(DB)は運用先も選べない替わりに、運用成績が予定された金額に届かなかった場合には会社がその分を補填?してくれるので給付額は保障されます。
一方の確定拠出年金制度(DC)は、自身でどのように運用していくのかを選択出来ますが、運用成績によっては、受け取れる年金額が減ってしまいます。
会社によっては、DBとDCの両方の制度がある場合もあるかと思います。
実を言うと私の勤務先も両方の制度があり、私は自分で比較的ボラティリティの大きな運用をしていた為、DCについては利益は出ないがリスクの少ない運用先を選びました。
まあ、資産の1.5%程なので、分散効果はほとんど無いに等しいのですが…
いずれにしても、会社の年金制度がどうなっているか、事前に良く調べておかないと、退職後に「こんな筈じゃ…」という事にもなりかねませんね。
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