FIRE後の税金と社会保険料は、幾らかかるのかを計算してみました。

FIREについて

FIRE後の生活費を考えるうえで、会社員時代と大きく違う点が税金と社会保険料です。
特に社会保険料は、会社員時代は半分を会社が負担してくれていたのを、全額自分で払う事になる訳ですから、生活費にも大きな影響を与えそうです。
一体幾ら支払う事になるのでしょうか?

3つの時期に分けて考える

FIRE後の税金と社会保険料は、大きく3つの時期に分けて考える必要があると思います。

1.退職した直後
2.年金を貰えるまでの期間
3.年金受給期間

FIRE後は、住民税や社会保険料を自身で支払う事になる訳ですけれど、退職して1~2年間は、会社員時代の収入を元にして税金と社会保険料か課せられます。

医療保険料については、会社員時代には保険料の半分は会社が負担してくれていたので、単純に2倍になると想定して良いかと思います。

国民健康保険に加入するか任意継続するか、扶養する家族がいるかいないかで、かなり金額が違ってきますけれど。

国民健康保険に関しては、住んでいる自治体によって金額が違ってきます。
各自治体のサイトにシミュレーション出来るページがあると思うので、源泉徴収票に記載されている年収や、家族構成などを入力して計算してみると良いでしょう。

退職直後の税金と社会保険料

定年退職した人も、ここで予想外に大きな金額の支払いを求められて戸惑う人が多いようです。

仮に60歳で会社を定年退職した場合、年金受給までの5年間は無収入になる訳ですから、この出費は結構家計に響きます。

ちなみに50代独身で、一人暮らしをしている私の場合で計算して見ると…

国民健康保険料:年額539,540円!
住民税:年額436,200円!
合計で年額975,740円(月額81,312円

覚悟はしていましたが、結構大きな金額になりました。
来年の3月に退職した場合、その年の3月以降と翌年まで影響は残るので、そのつもりで生活費の計算をしておかないと痛い目を見そうです。

セミリタイアや雇用延長

FIREではなく普通に定年を迎えた場合、多くの方が雇用延長(継続)するのは、この税金や保険料のギャップを少しでも埋めるという意味合いも強いのだと思います。

言ってみれば、定年後の生活にソフトランディング(軟着陸)するようなイメージでしょうか?

FIREの場合には、セミリタイアしてある程度の収入を確保しておくのが現実的なのかも知れません。

夫(年収500万円)妻年収(300万円)未成年の子供2人での計算もしてみましたが、税金と社会保険料の合計で、月額97,450円と約10万円ほどの出費になりましたので、やはり何らかの収入がないと、家計へのダメージは大きいですよね。

フルリタイア後の税金と社会保険料

1~2年の苦しい時期を過ぎれば、リタイア後の収入に見合った税金と保険料になるので、負担額はかなり違ってきます。

仮に完全に無収入になり、貯金の取り崩しなどで年金を受け取れるようになるまで暮らそうとした場合、国民健康保険の保険料は月額9,600円で、住民税は基本的に非課税になりそうです。

つまり毎月社会保険等の支出は1万円以内に収まりますので、大分負担は少なくなる事になりますね。

ちなみに、毎年資産からの配当金等が200万円ほどあった場合(やたら限定的な金額なのはご容赦を)は、社会保険料等の支払いは月額3,7000円ほどとなるようです。

基本的に配当所得などには約20%の税金が課せられますが、金額により確定申告する事で還付が得られる場合があったり、節税する方法も色々ありそうなので、その辺りも勉強しておくと良いかも知れません。

年金受給期の税金と社会保険料

こちらも、貰える年金額や住んでいる自治体によって計算方法が違うので、お住まいの自治体のサイトなどで計算してもらうのが良いと思いますが、私の場合は、年金の額面に対して15%ほどの税金や社会保険料等がかかってくるようです。

つまり実際の手取り額は、年金定期便に示されている金額の85%ほどと考えて良さそうです。

自治体によって金額は違ってくると言っても、どこの自治体でも10%~20%の社会保険料等が課せられると思っておいた方が良いと思います。

仮に15%としても、金額的には結構大きい額になりますので、年金定期便に記載されている金額が、丸々貰えると考えて生活費を計算するのは、かなり危ういですよね。

そもそも、年金自体が本当に額面通りに貰えるのかも、現時点では不透明と言わざるを得ません。

まとめ

私はFIRE後の税金と社会保険料について、3つの時期で考えています。
リタイア直後の1~2年、年金受給開始まで、年金受給期間(70歳での繰り下げ受給を考えています)の3つです。

それぞれの時期の税金と社会保険料は、リタイア直後が月額8~9万円年金受給までが1万円前後、年金受給期が3万円前後と見込んでいます。

セミリタイアして何らかの収入を得る場合には、当然計算が違ってきます

ただし、年金に関しては幾ら貰えるのかが本当に不透明なので、税金等の計算もその時になってみないと分からないというのが正直な所です。

いずれにしても、現在の生活費でFIRE後も生活出来る訳ではない事は確かなので、FIREする為の必要資産を計算するにしても、基本となる生活費を考える時には、社会保険料等を考慮する必要がありますね。

今回は本当にザックリした計算なので、やはり皆さんの住んでいる自治体の計算方法で、しっかりと計算した上で生活費を考える事が重要かと思います。



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