実際にFIREしたらどんな感じになるのだろう?と、有給休暇が余りまくっているので、丸一日有休を取って、疑似FIREを体験してみる事にしました。
結果は……ただただ虚しいだけで、何の意味もありませんでした。
当たり前の話ですが
結論を言ってしまえば、所詮は疑似FIRE生活と言っても、それはあくまでも「形」だけで、本当のFIREではありません。
ですから、どんな生活になるのか?と想像するのは自由で、夢を持つのは良い事かも知れませんが、こんな生活なのかな?と体験してみようとするのはお勧めできません。
FIREを達成していない状態でそれをやっても、現実とのギャップを感じるだけで、何の意味も無いと、私は今回感じました。
本当に自由を獲得した訳では無いのですから、色々考えてしまうのは止められないし、無理やり自分に「今日はFIREなんだ」と自分に言い聞かせている時点で、自由の要素は一つもないですよね?
そんな当たり前の事を、改めて感じる一方で、自分がどれだけ仕事に囚われているのかを実感した一日でもありました。
簡単に一日の流れをなぞってます。
明日は好きなだけ寝るぞ
昨夜、明日は好きなだけ寝ているのだと、翌日の事を考えず少しだけ夜更かしをし、目覚まし時計を掛けずに深夜1時頃に寝ました。
起床時間……朝3時……いつもと大して変わりません(苦笑)
2度寝しようと思いましたが無理でした。
仕方が無いので、そのまま起きましたが今日は何の予定も入れていません。
これからどうしよう?
一応は荒れ放題の庭の手入れでもなんて考えていましたが、辺りはまだ真っ暗。
取り敢えず、いつも通り一通りネットニュースの巡回をしてみます。
朝4時
辺りが少し明るくなって来たので、庭弄りをしようかと外に出てきました。
ここ数年、荒れ放題だった庭の惨状にどこから手を付けて良いものやら途方に暮れます。
それに、何やら天気の方も怪しいようです。
取り敢えず、雑草を抜かねばと思いましたが、どうやら前夜の雨の影響が残っていて、かなり草が濡れています。
FIREしたら、時間はタップリあるという気持ちで、焦らず出来る範囲で抜いていきたいと思いますが、出勤時間が近づくと朝食の準備をしなきゃと、心が落ち着かなくなります。
2時間くらい雑草を抜いた所で、ポツポツと雨が降ってきましたので、抜いた雑草の処理は後にして、一旦終了にしました。
結局大型のゴミ袋で2袋分くらいの雑草を抜いたのですが、ほとんど庭の様子に変化は無いですね。
これだと、次の休みまでには、元に戻ってしまいそうです(^^;
「夏草や、兵どもが…」では無いですが、雑草の生命力は本当に凄まじいです。
朝食
今日は休みを取ったんだからと自分に言い聞かせるのですが、やはり気持ちのモヤモヤは収まりません。
自由なんだから、逆にいつもの生活サイクルに従うのもまた自由だなどと、訳の分からない理屈で朝食の準備を始めようと思います。朝食の準備と言っても、簡単なものです。
夕べの残りをレンジで温めで、漬物や納豆などを出すだけ……と思ったら、夕べは久々の外食をしたので、夕食の残りがありませんでした(苦笑)
仕方が無いので、シリアルに牛乳をかけて食べる事にしました。
夕べ慣れない外食をした為か、胃がもたれて食欲が無かったので、簡単に食べられて逆に良かったです。
食後、出勤時間の朝7時20分が近づくにつれ、また気持ちが落ち着かなくなります。
今日は休みなんだ、FIREの生活を体験するんだと自分に言い聞かせましたが、頭を過ぎるのは中々進捗しない上司との退職交渉、そして断絶してしまった一部の職員とのコミュニケーションをどうするか?
そんな事を考えていたら、いつもの吐き気が出てきて、我慢出来ずに一度嘔吐しました。
自分って弱いな~と、改めて思いました。
朝風呂
気持ちの悪さを何とかしようと、気分転換に朝風呂に入る事にしました。
気持ちをスッキリさせたかったのです。
普段なら、皆が仕事に出勤してくる前に、検査機器を立ち上げ、始業時点検など、当日の準備をしている時間です。
そんな時間に、風呂でゆっくり過ごす。「これぞFIREの醍醐味だよな」と、少しだけ思ったのですが、それでも仕事の事が頭を過ぎります。
機械的なトラブルや、検査予約システムがうまく機能していない事、他院からの検査依頼に対し、医師が自分の判断を優先して指示内容を勝手に変更しようとするトラブルなど、様々な事が頭の中を駆け巡り、少々湯あたりしてしまいました。
風呂に入ってから、朝抜いた雑草の処理が途中だった事に気づきました!
雑草取りが終わってから風呂に入れば良かった~(T T))やはり慣れない事をしようと思っても、段取りが悪いですね。
午前中ボーッとする
慣れない庭仕事をした疲れもあって、午前中は少しボーっとして過ごしました。
雑草は、大型のゴミ袋2袋程度は取れましたが、庭全体の様子はほぼ変わっていません。
先ほども書きましたが、毎日小マメに手入れすれば違うのでしょうけど、次の休みまでにはきっと元通りになってしまいます。
夏の雑草の繁殖力というか、生命力には半端ないです。
自分にも、あの位の強さがあれば、退職なんて考えなかったのかも知れません。
…いけない! また仕事に囚われてしまっています。
何でもかんでも仕事に結びつけて考えるって、これが社畜体質というものなのでしょうか?
午後はドライブ
午前中をダラダラと過ごし、午後は少しドライブに出かける事にしました。
気分転換になるかな?と思ったのですが、病院から生活必需品の買い物など、外出は最低限に控えるように言われているのを思いだしました。
それと、県外に出る際には事前に病院に申請書を提出し、何の目的でどの位の期間(日帰りの場合は時間)県外に出るのかなど、上司の許可が必要となります。
緊急事態宣言や蔓延防止策が解除される中ですが、先日の会議でも「我々の使命は患者や利用者の安全を守る事が第一、緊急事態宣言の解除や感染警戒レベルが下がったからといって、気を緩めるのは具の骨頂、医療従事者として自覚ある行動を求めます」という事が決まりました。
そして、今回の疑似FIREでは、一連の手続きを取って無かったので、ドライブと言っても近所を周回するだけです。
いつもの景色の中、グルグルと同じコースを1時間ほど車を走らせましたが「一体何をしているんだろう?」と虚しくなり、少し買い物をして帰りました。
一日過ごしてみて
分かっていた事ですが、FIREの気分を味わうと言っても、所詮は疑似、真似事に過ぎません。
自分がいかに仕事に囚われているかを、思い知らされただけでした。
でも、まったく収穫が無かった訳ではないと前向きに捉えたいと思います。
やはりFIREの真似事した所で、FIREしたらどんな生活になるのか?というシュレーションは出来ないという事が分かりました。
心が仕事から自由になれなければ、何をしていても仕事の事が気になります。
普段の休日と同じで、休んでいても次の仕事の事を考えてしまう。
常に仕事の事が気になるから休みを休みと感じる事が出来ない。
普段のオンコール業務の隙間に取る休日は、次の業務に備えて体力を温存しますが、無駄に何やら色々しようと行動した為に、かえって疲れました。
徒労感と言っても良いかも知れません。
今は難航している退職交渉ですが、何があっても自分の意思を貫かねばと決意が新たになりました。
蛇足
普段の休日は、本当に寝たきりで過ごす事が多いのですが、今日はアクティブに行動しようと思ったのが原因なのか、仕事の事を考えてしまった事が原因なのか、何度も気持ちが悪くなり、3回ほど嘔吐しました。
これでは体重が増える筈もありませんね。私の身長の標準体重である60キロはともかく、何とか50キロ台までは回復したいものです。
ダイエットに励んでいる方からすれば、体重が増えないと嘆くなんて、贅沢だ!嫌味かよ! と言われそうですが、以前にも書いたかも知れませんが、健康的に痩せるのと違って、私の身体はシワくちゃのオジイちゃんのようです。
病院に入院している80代の寝たきりの方の身体と比べても貧相かもしれません。
今のままでは自由な時間を得ても、有効に使う事は出来ません。
もっと健康に気を使った生活を心掛けねば!
コメント