FIRE(セミリタイア)をする上で、一番大きな壁は資産を貯める事だと思っていましたが、その後にどう生活していく上で、また新たな壁がある事に気が付きました。
セミリタイアへの新たな壁
仕事を早期退職するまでは、FIREへの一番大きな壁は必要な資産を貯める事だと思っていました。
実際に、FIREを実現する為には相応の資産形成が必要になりますので、私のような大企業に勤めている訳でも会社経営者でもない一般のサラリーマンにとっては、かなり難易度が高い事は確かだと思います。
しかし、資産を貯めて早期リタイアを実現したとして、それで充実した生活が送れるのかと言えば、そうでもない事を此処数カ月の生活で実感しています。
日々の生活の満足度を高める為に必要な事、それは社会と何等かの関わりを持つ事だと思います。
しかし、私の場合はずっとボッチで生きてきた事に加え、仕事を辞めた経緯もあり対人関係(コミュニケーション)に問題を抱えており、それが新たな壁になっています。
先日も、そんな出来事がありました。
知人のお葬式
先日、両親と親交のあった方のお葬式がありました。
当然私もお葬式に参列しなければと思ったのですが、その人は私が以前に勤務していた病院の役員を勤めた事のある人だったので、病院からの参列者もいるわけです。
またあの人達と顔を合わせるのか……そう思った瞬間に過去の色々な出来事がフラッシュバックしてパニックになりました。
自分でも情けないのですが、動悸や冷や汗が止まらず足が竦んで動けなくなってしまいました。
仕方なく、知り合いにお願いして香典だけ届けて貰ったのですが、仕事を辞めて数カ月、かなり当時の事は克服出来ていると思っていましたし、再就職に向けて動き始めていた時だったので、今回の事は私自身大きな衝撃を受けました。
生活の満足度
私はずっとボッチでしたので、対人関係を築くのは正直言って苦手です。
でも、それでも良いと考えてきました。
今迄もボッチで生きてきた訳ですし、特に趣味と言える物もなく、せいぜいがソロキャンプや山歩きをする程度、いずれも他人との関わりが無くても一人で出来る事ですし、ここ数年はコロナの関係で地域の行事も無く、ご近所付き合いが減っても特に問題を感じませんでした。
しかし、社会と何らかの関係を持つ事は、生きていく上での満足度に大きく関わって来る事を、ここ数カ月の生活の中で実感しています。
下手をすると1週間以上も誰とも会話をしない日が続くと「自分は本当に生きているのだろうか?」という気持ちになって来るんです。
社会との繋がりは鏡のようなもの?
生きている実感が湧かないというのは、結局は自分自身の姿が見えていないという事なのかな?と感じています。
職場では何の役にも立てなかったけれど、変わりいく病院の姿に失望したり、職場の仲間の気持ちを何とか汲み取ろうとしたり、そんな事で自分の立ち位置が見えていたのかも知れません。
良くも悪くも、他人との関わりが自分を写す鏡になっていたのではないかと思います。
今の私には自分を写す鏡に相当する物が無いので、自分の姿が見えなくなっているのではないか?なんて馬鹿な事を考えています。
再就職へ向けて
昔の職場の人と顔を合わせるかも知れない……たったそれだけの事で身体が動かなくなってしまう状態で、本当に新たな仕事が見つけられるのだろうか?と考え、ハローワークの精神保健福祉士(PSW)の方へ相談してみました。
かつてトラブった人達と会う事に抵抗を感じているのか、他人とのコミュニケーションそのものに問題があるのか、それらがどの程度再就職へ影響があるのか、PSWではその辺りの判断は出来ないので、まずは主治医の先生と相談してみて下さいという事で、先日受診しました。
結果、先生でも判断は出来ないそうです。
ただ、あまり仕事探しで自分にプレッシャーを掛けないで、まずは趣味でも地域の活動でも、挨拶程度・世間話程度でも、他人と会話する機会を設けてみてはどうですか?という事でした。
社会との繋がりが無い事に、必要以上に焦っていたのかも知れませんね。
ヨシ! 山に登ろう
PSWからも主治医の先生からも趣味の話を聞かれ「特に趣味らしい趣味は無いけれど、敢えてあげればキャンプとか山登りとか?」と答えたところ、外で身体を動かすのは精神的にも良いので、体力と相談しながら是非続けて下さいと言われ、頻回に近所の山を登っています。
山は良いですね。
対症療法的ですが、登っている時は対人関係の悩みとか頭から消えるんですよね。
それに「上の方はガスってますか?」とか「湿度が高くてキツいですね」とか「今日は富士山が見えますね」とか……
本当に挨拶程度ですが、他の登山者と会話が出来るようになりました。
先日は、たまたま同じ町内会の人と出会って立ち話が出来ました。
一言二言なんですが、私にとっては嬉しい変化のような気がしています。
こんな私でも、少しづつ変わっていけるのでしょうか?
再就職は難しくても、社会との繋がりが持てるようになる日が来るのでしょうか?
そんな日を夢みて、明日も近場の山に登ろうと思います。
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