FIRE生活を始めて、生活防衛資金の大切さを改めて感じています。

FIREについて

年初来、株価が値下がりを続け、未だに底が見えていないように思います。
FIREを目指し始めたばかりの方の中には、眠れぬ夜を過ごしている方もいるのではないでしょうか?

生活防衛資金の大切さ

私自身も、結構な株価の変動に驚いている人間の一人です。
昨年からインフレへの懸念やアメリカの利上げの話なども出ていましたが、まさかここまで影響を受けるとは思っていませんでした(まあロシアのウクライナ侵攻など複合的な要素が絡んでいるのでしょうけれど)

とは言っても、資産の減少に焦っているかというと、実はそうでもありません。
それは、私のアセットアロケーションが現預金重視になっているからで、改めて生活防衛資金の大切さを感じています。

当面は暮らしていけると思えるからこそ、株式相場が下落している状況の中でも、何とかパニックを起こさすに済んでいるのだと思います。

生活防衛資金はどれ位?

よく生活防衛資金は、毎月の生活費の3カ月から1年分ほどとか言われますが、実際には「これが正解!」という金額は無いそうです。

各家庭の状況、例えば住宅ローンの有無や子育て世代かどうか、或いは介護を必要としている両親がいるかどうかなど、それぞれの家庭毎に事情が違ってきますので、幾ら位が適正な生活防衛資金なのか?  という事も各家庭毎に違ってくるのだと思います

加えて生活レベルによって必要な金額も変わってきますよね?
毎月の生活費が20万円ならば、仮に生活防衛資金を1年として240万円で済みますが、月50万円の生活を送っていれば600万円用意する必要があります。

私の場合は独身の自宅暮らしなので、毎月の生活費が抑えられている事が、生活防衛資金が少なく出来る一因かと思います。

資産形成と生活防衛資金

私の場合、資産のかなりの部分が現預金となっていて、家のリフォームなどの予算を差し引いても、約10年分ほどの金額を生活防衛資金としています。
いくら何でも多過ぎるだろうという声が聞こえてきそうですが……

生活防衛資金は数カ月から1年程度というのは、あくまでも資産のメインは大きなリターンが見込める株式や不動産などへの投資であって、生活防衛資金は災害や事故などで短期間で生活が破綻しない為の費用と言う考え方なのでしょう。

現役で仕事をしていれば、毎月の生活費は給与などの形で入ってきますので、本当に数カ月程度の生活費だけ貯めておけば、何らかのトラブルがあっても乗り越えていけるかも知れません。

けれど、私のように職を失い定期的な収入が見込めない場合は、どうしても生活防衛資金への依存度が高くなってしまいます。
資産形成うんぬんよりも、まずは生活していく為の当座のお金の方が大切という訳ですね。

思わぬ効果

私は、FIREと言ってもセミリタイアを目指していた訳ですが、計画途中で体調を崩し、望まぬ形で早期退職する事になってしまいました。
そして未だに次の仕事を見つける事も出来ていません。

それだけに、多めの生活防衛資金を取って置いて良かったと思う事があります。
それは、昨今の株価の低迷の中でも精神的に安定していられる事

資産の多くを株式で持ち、そこから発生するインカムゲインやキャピタルゲインを生活費のメインにしていたら、おそらく現在の状況にパニックを起こしていたのではないかと思います。
私の場合、特にメンタルが弱いので猶更ですね。

だからと言って、余裕を持って暮らしていける状況でもないので、何とか新しい仕事を見つけなければと思っている訳ですが、心の何処かに「まだ焦る状況ではない」という誤った感覚が残っているようで、こちらについては生活防衛資金による安心感が逆効果となってしまっています。

底の見えない株式市場

以前から何度も書いていますが、私には株式市場の動きは全く理解出来ません。
現在の状況についても、現在が底値なのか? まだ暴落の端緒についたばかりで、これから本格的なリセッションが始まるのか予想もつきません。

ですが、今後10年以上も低迷を続けるとは考えられませんし、仮にそうなったとしても年金受給が始まれば(一応70歳からの繰り下げ受給を考えています)、少しは生活にも余裕が出来てくるのでは?  と考えています。

もしも、その時点で現在よりも悲惨な状況になっていたら……もうその時は諦めるしか仕方ないですよね(^^;

今後10年以上も株価が続落していくと考えたら、誰もFIREなんて目指せないと思います

FPからのアドバイス

退職する前に、FIREについてFP(ファイナンシャルプランナー)に相談した事があります。

その時点で、活動的な生活が送れる間の資金は現金で確保し、現在行っている積み立て投資は保険的に考えていると話したところ、資産形成の為に投資をするのは良いが、投資を保険のように考えるのは良く無いとアドバイスを受けました。

保険のように当てにしても、必要となったタイミングで暴落する事だって有り得るのだから、あくまでも資産形成の手段と考えるべき…と。

それから銀行への預金についても、インフレリスク等を考えると、あまり依存し過ぎずにもう少し投資とのリバランスを考えても良いのでは? とも。

アドバイスを受けて

それまでの私は、日本の銀行預金は利息こそ付かないけれど世界一安全な債権の一つだと考えていて、インフレによって実質的な価値が目減りしていくという視点がありませんでした
なので、この話を聞いた時には本当に目からウロコが落ちた気分でした。

その後、投資への資産配分を増やしていたのですが、やはり退職して収入が無くなる事への不安から、生活防衛資金を生活費の数カ月分にまで減らす事は出来ず、現在のようなアセットアロケーションに落ち着きました。

現在の状況を見る限りにおいては、生活費防衛資金を多めに取っておいたのは正解だったかな? と考えています。

とは言うものの、今後予想以上にインフレが上昇し、その一方で年金が減額されるなどの事態になったら、もっと投資に資産を振り分けておけば良かったと後悔する時が来るのかも知れませんけど(^^;

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