今更ですが…FIREして後悔してる? もう流行らない? 愚かな選択だった?

FIREについて

北海道旅行から帰って改めてFIREについて考えています。
最近は一頃のFIREムーブメントも一段落してきたのか、書籍などでもFIREという文字を見かける事が少なくなってきました。
私はFIREして一年余りが経過する訳ですが、FIRE生活についての正直な感想を述べたいと思います。

FIREして後悔してる?

正直に言ってしまえば、FIRE生活は私が想像していたものとは少々違って・・・少々どころか思い描いていた物とはかけ離れた生活を送っています
ですが、それで後悔しているかと言えば、全く後悔していないと言い切れます。

私の務めていた仕事は、業務内容は決してブラックではありませんでしたが、別の意味で仕事上のストレスに蝕まれ、自分の将来(老後も含め)はおろか、その日の生活さえままならない状況で、結果的に精神を病んで希死念慮にかられるほどの状況でした。

現在は少なくとも「死んでしまおう」と思うような事は無くなりましたし、今回の車中泊の旅のように「どうしたら残りの人生を楽しめるだろう?」と前向きに考えられるようになりました。

こんな性格をしていますから、未だにグチグチと悩む事も多いですが、働いていた頃のように「何も考えられない」ではなく、「どうしたら良いのだろう」という前向きな悩みが中心で、以前では考えられない変化が起きています。

死んでしまいたい」から「より良く生きたい」って、人生が180度変わったと言っても良いですよね。

FIREなんて流行ってない?

そもそもFIREって、人生を送る上での選択肢の一つであって、流行云々では無いと思うんです。
上手く例えられませんが、大学を選択する時に文系・理系どちらを選択するみたいな感じでしょうか?
さらに同じ文系・理系の中でも様々な学科があり、自分の学びたい学科を選択すれば良いのだと思うんです。

よく就職するには理系が有利、いや文系の方が有利だとか言われますが、そもそもどんな職業に就きたいのかで必要なスキルが違ってくる訳ですから、専門(専修)学校を選ぶのでなければ、自分にあった道を選べば良いと思うんです。

FIREも同じで、一口にFIREと言っても様々なスタイルがあるし、そもそも選択肢の一つに過ぎない訳ですから好きな道を選べば良いだけですし、別に「俺は今の仕事が気に入っている」という人であれば、仕事を続ければ良いだけではないでしょうか?

別に「流行してるからやってみよう」とか、ましてや「乗るぜ!このビックウェーブに!」なんて話でもないでしょう。

FIREは愚かな選択?

これも流行云々の話と一緒で、要は「FIREした事で人生がどう変わったか?」が重要なのだと思います。

私の年齢になると、現役時代のような仕事をしたいと思っても、実際の求人はかなり厳しいものがありますので、やはり自分の生活の中心は仕事だと思っている人にとってはFIREは選択しない方が良いと思います。

ですが仕事以外にやりたい事がある人は、仕事をしていた時とは比べ物のならない程の自由な時間を使って全力でその道を邁進する事が出来る訳ですから、そういう人にとってはFIREというのは最良の選択だと思います。

正直言って微妙だなと思うのは、私のような「自分の中にハッキリとした指針が無く前へ進めない」タイプの人間ですね。
仕事を辞める前は「アレをやろうコレもやってみたいな」と考えていたのに、いざ自由な時間を本当に手に入れてしまうと「前に考えていたのは本当に自分がしたい事だったんだろうか?」などと、グチグチ悩んでばかりで何も出来ない人……私以外にも結構いるのではないでしょうか?

この場合はFIRE以外にも、どんな選択をしても結局は悩んでしまうので、どちらを選択した方が良いのか微妙ですね。

もしかすると私のような人間にとっては、本当はFIREというのは愚かな選択だったのかも知れません(後悔はしていませが)

FIREは経済的に非現実的?

これはFIRE1年目の私には正直言って良く分かりません。
経済的に非現実的かどうかというのは、働いている間にFIREの必要資金を貯めるのが難しいという側面と、退職してから本当に資金ショートせずに暮らしていけるのかという二つの側面があると思います。

資産形成に関しては、家族構成や生活レベルや年齢などにより異なると思いますが、一例として野村総研で言う準富裕層の最低ラインである5000万円の純資産を目標とするなら、年収400万円台であれば、かなり早い年齢から資産運用を意識すれば達成可能だと思いますし、年収600万円以上あればそれほど困難な事では無いと思います。
個人的にはDINKS(ダブルインカムノーキッズ)が、最もFIREを目指すには有利な家族構成だと思います。

一方で資金ショートを起こさずに生活をしていけるのかについては、不確定要素が多すぎて何とも言えません。

私の場合も、一応の試算はしていますが、どこまで行っても試算ですので、今後どんな問題が起こるのかは分かりませんし、病気などのトラブル以外にも無謀な無駄遣いをしない保証もありません。
以前に相談したFP(ファイナルプランナー)からも「現在の生活レベルを維持する事が大前提です」と、何度も念を押されました。

将来(老後)への不安

FIREして一年しか経っていないので何とも言えない部分は大きいのですが、将来(老後)への不安が無いと言ったらウソになります

計算上では年金を貰えるようになる65歳でも、相当な無駄使いをしない限り私の純資産額は準富裕層を下回る事は無いと思っています(あくまでも計算上は…です)

そして金融広報中央委員会の調査によれば、65歳の単身世帯の80%以上、二人以上世帯でも約73%が金融資産3000万円以下だそうです。

つまり、もし私が経済的に生活が立ち行かなくなるとすれば、60歳以上の8割前後の世帯が同様に生活困難になる状況だと言えます。

60歳以上の世帯の8割前後が生活保護を必要とするような状況は少し考え難いですし、仮に私がそうなってしまった場合には、余程私の金遣いが粗いというか無計画な生活を送っていたという事になるので、自業自得としか言いようがありません。

ただし、万が一経済的に行き詰ってしまったとか、病気などで今までの生活が困難になってしまった時の対応などは、身体が動く今のうちに考えておくべきだとは思いますけれど・・・

いずれにしても現段階で将来への不安を心配していたらキリが無いですし、それこそFIRを愚かな選択だったと後悔していると思います。

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