今年の4月からFIRE生活に入りましたが、私の場合は資産運用でFIREしたというより、節約して貯蓄額を増やしてきたというのが実際の所です。
そこで、どのように貯蓄を増やして来たかについて、少し記事にしてみたいと思います。
貯蓄術その1:欲しい物貯金
私は結構物欲が強い方なので、欲しいと思った物はだいたい買ってきました。
「物欲のままに浪費していたら貯金なんて出来ないでしょ?」と思う人も多いと思う知れませんが、意外とそうでもないんです。
私の場合、欲しいと思った物が高額(概ね1万円以上)だった時には、その価格をローン感覚で分割し、数か月から1年程度、場合によっては数年かけて貯金してから購入するようにしています。
私がこれを「欲しい物貯金」と呼んで、子供の頃から習慣にしてきました。
それって結局は我慢しているだけじゃないかと言われそうですが、そうとも言い切れない所があるんですよ。
欲しい物貯金のメリット1
「お金が貯まるまで買わない」これにはいくつかメリットとデメリットがあります。
メリットとして大きいのは、手に入れた時の満足感が大きいという事ですね。
欲しいと思ってから数か月から数年も経過すれば、類似商品との比較や自分にとって本当に必要な物か考える時間が出来ます。
瞬間的に欲しいと思っても、いざ買ってみると意外と使い勝手が悪かったり、それほど使わなかったりという経験は誰でもあると思います。
しかし、欲しいと思ってから必要金額を貯めるという事が、言ってみれば冷却期間になり、その時は欲しいと思っても、冷静に考えると「それほど必要ではないかな?」と物欲が冷める事も多いです。
それだけに時間を掛けてじっくり検討し、冷却期間を超えてもなお「欲しい」と思えたものを手に入れた時の満足感は、衝動買いでは決して感じる事の出来ないほど大きなものです。
直ぐに買わないメリット2
メリットの二つ目としては、貯蓄という行為が習慣化できるという事ですね。
FIREを目指している人なら、普段から貯蓄という行為は習慣化されていると思いますが、まだまだ「宵越しの金は持たねぇ」という人は多く、給料を貰ってもほぼ全額毎月使ってしまうという人も多いのではないでしょうか?
金融広報中央委員会の調査でも、各年代を通じて貯蓄ゼロの人がいるのは、収入が少なく日々の生活を送るので精一杯という世帯も勿論あると思いますが、調査内容を見る限りそれだけでも無いと思うんです。
若い人にその傾向が多い印象ですが、金融動向調査を見ると必ずしも若い人だけでなく、各年代ともに一定数は生活に余裕があっても貯蓄に回さず使い切ってしまう人がいるのではないかと想像しています。
直ぐに買わないデメリット
これは買うタイミングを逃してしまう事が一番大きいかなと思います。
私の買い物スタイルでは、まず限定商品は手に入りません。
物によってはお金を貯めている最中にモデルチェンジや生産中止などがあり、欲しかったのに手に入らなかったという事も結構ありました。
また、何故か時間が経つにつれプレミアが付くのか異様に価格が高騰してしまう物もあります。
ここ数年のアウトドアグッズなどはその傾向が顕著ですよね。
中古でも良いかとメルカリなどを見ると、定価の数倍の価格で取引されていたなんて事もあり、結局購入を断念し涙を飲んだ事も数知れず(^^;
まあ、購入を断念した時には貯めていた金額をそのまま投資に回していたので、それはそれで良いかと割り切れたりする事も「欲しい物貯金」の利点と言えるかも知れません。
貯蓄術その2:財形貯蓄
これは会社勤めの方なら皆知っていると思うのですが、給料の中から予め一定額を貯蓄に回す方法です。
一定額を積み立てるという意味では積み立てNISA やiDeCoなども含めても良いかと思いますが、これらの利点は自動的に給料から一定額が貯蓄(投資)に回されるので、あまり貯蓄をしているという意識なくお金が貯められる事だと思います。
また、NISAやiDeCoなどは減税効果もありますしね。
財形貯蓄のメリット
私は積み立てNISAやiDeCoを否定する積りはありませんし、減税効果などを考えれば非常に有効な資産運用の方法だと思っています。
しかし、ここでは敢えて財形貯蓄も併用する事をお勧めしたいと思います。
理由の一つは、後述する生活防衛資金の確保につながるからです。
もう一つは財形貯蓄に限らず、積み立てNISAやiDeCoでも言える事ですが、収入の範囲内の生活を送る習慣が出来るという事。
最初から、それらを差し引いた金額しか手元に残らないので、自然とその中で暮らしていけるよう生活を見直す事になります。
この辺りはロバートキヨサキ氏の「金持ち父さん貧乏父さん」にも出てきましたね。
身の丈にあった生活
現在私は、ほぼ月十万円以内で生活しています。
独身で持ち家の私にとって、月10万円というのは結構余裕のある生活が送れます。
かつて、実家から離れ一人暮らしをしていた頃は更に生活費は少なかったと思います。
勿論物価も違うので一概には言えませんが、実家のローンを払いつつアパートで一人暮らしをしていた時は、自分でも無茶な生活をしていたと思いますが、その経験がある為に、現在の生活がとても余裕がある暮らしに思えるのかも知れません。
ちなみに住宅ローンは10年以上も借金を抱える事になる為、その負担は利息を含めてハンパありません。
本当に持ち家が必要なのか賃貸ではダメなのか、家族と良く話し合う必要があると思います。
いずれにしても、収入の範囲内で生活する事&その暮らしを楽しむ事。
それが、資産運用する上で大切だと思いますし、FIREを目指す上でも最も重要なポイントなのでは?と個人的には思っています。
財形貯蓄のメリット2
NISAやiDeCoは、資産運用としてはとても有効です。
一方で投資はリスクを伴います。その事は年初来の株安で実感している人も多いかと思います。
そんな時に重要になるのが生活防衛資金です。
FIREを目指している人にとっては、生活防衛資金の重要性なんて釈迦に説法だと思いますが、暴落のリスクに直面した時に投資から退場するか踏みとどまれるのかは、生活防衛資金の有無が重要になってきます。
財形貯蓄は、ほどんど利息は付きませんので、資産運用としてのパフォーマンスっは投資に圧倒的に劣っています。
しかし、生活防衛資金の確保という意味では、FIRE後の生活を考える上でも、有効な資産形成の手段と言って良いかと思います。
実際に私も、コロナショックや年初来の株安局面でも、冷静で居られるのは生活防衛資金の存在が大きいです。
現在の欲しい物貯金と財形貯蓄の状況
財形貯蓄に関しては、退職時に全額銀行の普通預金へ移動しました。
退職金と併せて、現在の生活状況であれば70歳までの生活費は、ほぼ賄えるのではないかという状況です。
しかし欲しい物貯金に関しては、結構微妙な状況にあります。
2019年頃から欲しい物が買えず、言わば死蔵しているような状況にあります。
何故なら、欲しいと思う気持ちはそのままに、例の流行り病の関係もあって買うタイミングが掴めずにいる上に、数年もすれば色々と欲しい物も増えてくる為に、結構な金額が宙ぶらりんになっているかららです。
そして仕事を辞めた後タガが外れてしまったのか、当初の欲しもの貯金の理念(?)が崩れてきているのが現状です。
あれほど衝動買いは無駄だと思っていたのに、自転車(ロードバイク)を購入する為に貯めていたお金で車を衝動買いしてしまった事が最たる例ですね。
まだ欲しい物貯金は残っていますが、車のような衝動買いを防ぐ為にも、早めに投資へ回してしまおうか、コロナ後に備えて、まだ現金(貯金)として持っておこうか迷っている所です。
偉そうに貯蓄術がどうのと言っている癖に、仕事を辞めた途端にブレブレになっています。
きっとFIREで失敗する人って、私のようにFIREを切っ掛けに金銭感覚が狂ってしまう人が多いのではないでしょうか?(^^;
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