気を付けて! 企業独自年金の思わぬ落とし穴について

FIREについて

以前にも似た記事を書いた事があると思うのですが、企業独自の年金制度の通知が届きました。
以前も書いたように5年・10年の有期年金ではなく、一括で受け取り投資へ回そうと考えていたのですが、思わぬ落とし穴があり現在少々悩んでいます。

企業独自年金は有期年金よりも一括が有利?

これも以前に書きましたが、退職後に貰える年金については、厚生年金や国民年金などを除く企業独自の年金については、有期年金ではなく一括で貰った方が有利だと思っています。

当然、満額で貰える金額は一括よりも5年給付の方が高くなっていますし、5年給付よりも10年給付の方が高額になります。

ならば何故一括給付を選んだ方が良いのかと言えば、その金額を投資に充てた方が長期的に見た場合には有利になる可能性が高いと考えたからです。

勿論投資にリスクは付き物ですので、ただでさえ有期年金よりも少額の給付額が元本割れする可能性も否定できませんけれど……

企業独自年金の落とし穴

現在でも一時金として受け取れるならば、一括給付で受け取り投資に回した方が良いという考え方は変わっていないのですが、思わぬ落とし穴がある事が分かりました。

以前の記事で、一時金を受け取れるのは抽選で選ばれた人だけという事を書きましたが、それ以前に私の場合は申請する事さえ出来ないのです。

どういう事かと言うと、申請に必要な書類の中に「国民年金・厚生年金保険証書/決定通知書」という物がありました。

独自年金の申請手引き書には、退職後2カ月程で年金事務所から送られてくると書いてあったのですが、私の手元には届いていません。
そこで年金事務所へ行って、件の書類について問い合わせを行った所、衝撃の事実(?)が判明しました。

年金決定通知書

国民年金・厚生年金保険証書は、年金受給を申請した人に発行される物なので、あくまでもこれから年金受給を開始しますという人の為の書類なんです。

これがどういう意味を持つかと言うと、年金を受け取れるようになってからしか申請が出来ず、私のように70歳からの繰り下げ受給を考えている場合には、独自年金の手続きも70歳まで申請が出来ない事になるんです。
一応60歳から貰う事も可能ですが、その場合は年金を60歳からの繰り上げ受給する事が必要になりますので、一括か有期年金かという以前の問題ですね。

働いていた時に貰っていた独自年金の説明書を読み返しても、国民年金・厚生年金を受給開始してからでなければ手続きが出来ないなんて、どこを探しても書いてありません。
ですが、手続きに年金保険証書が必要という事は、年金受給を開始する事が条件になっている事に等しく、説明不足な感は否めません。
(もしかすると生命保険などの約款のような物があった可能性はあります)

資産運用と残された時間

私が企業年金は一時金で貰った方が得だと思ったのは、インデックスファンドなどで10年程の長期運用した場合の話です。

投資で運用した場合、当然元本割れのリスクは有りますが、70歳まで10年間長期運用すれば、最終的には受け取り総額は有期年金よりも多くなるのでは?と考えた訳です。

けれど、そもそも受け取れるのが年金受給開始年齢という事になると話は変わってきてしまいます。

私自身は、両親を始め血縁関係にある人が、比較的若い(65~80歳程度)年齢で亡くなっている事が多く、私自身もあまり長生きする未来が想像出来ないのです。

なので、私のライフプランは凡そ平均余命25年程度、年齢にして83歳位までしか考えていません。
つまり仮に70歳で一時金を受け取っても、そこから長期運用なんて意味が無いように思えてしまうんです。

70歳から10年間運用したとして、その時点の私の年齢は80歳で余命3年です。
健康寿命はそれほど長く無いと思われますので、おそらく80歳の頃には仮に生きていたとしても介護が必要な状況になっているか、少なくとも現在よりも活動レベルは落ちているのは確実ですし、遠からず認知症を患う可能性も非常に高いと思っています。

そうなってからお金があっても、まあ介護費用の足しにはなるかも知れませんが、資産運用の方法としては正直言って微妙だと感じていますし、それなら有期年金を選択して毎月の生活費に余裕を持たせた方が良いのではないか?などとも考えています。

制度を良く知ろう

今回は、企業年金制度の詳細について良くチェックしなかった私のミスです。
有期年金を選択するか一時金で貰うか、いずれにしろ現時点では申請手続きも出来ませんので、少し頭を整理して考えてみようと思っています。

この記事を読んだ皆さんも、自分の勤務している会社に独自の年金制度があった場合、必要勤続年数などの他にも、支給の際の条件などについてチェックしておく事をお勧めします。

まあ、生命保険の約款もそうなのですが、小さい字で長大な文章が書かれている場合が多いと思うので、細部までチェックするのは苦痛でしかありませんが、それでも意外な落とし穴があったりするので、いざ支給して貰おうと思った時に「こんな筈では…」と後悔しない為にも、やはり一度は全文を読んでおく必要があると思います。

しかしあの手の書類って、わざと分かり難く、読む気を無くさせるように書いてあるように思うのは私だけでしょうか?
敢えて契約者を丸めこむ為の、トラップのようにも感じてしまいます。

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