再就職を目指して、今までの放射線技師としての失敗を振り返る

ボッチな毎日

現在再就職を目指している訳ですが、その前に今までの放射線技師として働いてきた中で、これはアカンやろ!という失敗を振り返って、今後の就職活動に活かして(活かせるのか?)いければと思います。

失敗1:職場で寝る

学校や職場で居眠りをしてしまった経験がある人も多いのではないかと思いますが、病院は命を左右する場所なので、洒落にならない場合があります。

当時新人だった私は、下戸にも関わらず先輩職員の飲み会を断る事が出来ず、飲めないお酒を飲み前後不覚に陥ってしまいました。

そしてタクシーを使い、何を考えたのか病院に来てCT装置の寝台で寝てしまったようで、深夜に急患が入り、オンコール当番の技師が救急隊員と共にCT室に患者を運び込むと、そこに泥酔状態で寝ている私がいたという……

当番技師も救急隊員もCT室に入るなり「誰? どこから入って来た?」と不審者が迷い込んで来たと思ったそうで、後日こっぴどく叱責されました。

ついでに言うと、CTは稼働前に機器のウォーミングアップと校正の為に、X線を低電圧から高電圧まで複数回照射するのですが、完全に被曝していたでしょうね。

失敗2:泥酔で全裸になる

次もお酒関連の失敗です。
元々下戸でお酒の飲めない私ですが、今後2度と人前で酒を飲まない! と決心した出来事がありました。

今でこそ、飲酒による死亡事故などもあり、飲酒の強要は時として犯罪になってしまう場合もありますが、昔は「飲めません」と断っても強引に飲ませてくる先輩もいて、酔い潰される事が日常的にありました。今だったら完全にパワハラですね。

そんなある日、私はかなり深刻な急性アルコール中毒になってしまい、救急車で自分が働いていた病院に運ばれたのですが、病院のベットで気が付いた時、そこに居たのは当時ほのかに恋心を抱いていた同い年の看護師でした。そして何故か私は病衣を着ていたんです。

どういう事なのか恐る恐る聞いてみた所、私の服は吐瀉物まみれになっていた為、救急対応の為に下着も含めてハサミで切り、一旦全裸にさせれたらしいのです。

後日、恋心を抱いていた看護師にそんな醜態を晒してしまった私の黒エピソードを、面白おかしく次の飲み会の肴にする先輩たちに、心の底から「コイツら後で全員ブッ〇す!」と、思ったのも今となっては良い思い出……じゃねぇよ! 今でもトラウマになってんだよ!

失敗3:亡くなった人を撮影

これはAI(人口知能ではなく死亡時画像診断の略称)の事ではなく、まだ生きていると思い込んで撮影してしまったという事です。

電子カルテなど無かった時代、当日の朝一番に各病棟から入院患者さんの撮影伝票を貰ってくるのですが、その中にポータブル撮影(病室で撮影する)の依頼伝票が入っていました。

その日は午前中が忙しくてポータブル撮影を行えず、午後になってから病室まで撮影に行ったのですが、その病室内には多くの家族と思われる方が集まっていました。

家族の人まで被曝させてしまう訳にはいかないので、その部屋いいた人全員に「これからレントゲン撮影を行うので、少し間病室から出て頂けますか?」と声を掛けたところ何故か怪訝な顔をされ「声の掛け方が事務的で冷たかったかな? もう少し柔らかい態度を心がけなきゃ」などと思っていたのですが、実際には「亡くなっているのに今さら検査?」と不審に思っていたのだろうと思います。

そんなご家族が部屋の外で見守る中、私は患者さんが既に亡くなっている事に気づかず「はい息を止めて下さ~い」と声をかけ撮影をしました。
その様子を見ていた病棟の看護師が私の所へすっ飛んできて「アンタ何やってるのよ!」と状況を聞かされ、青ざめながら患者さんの家族に謝罪しました。

この時の事も私のトラウマの一つですね~

失敗4:吐〇物を素手で受け止める

これも深夜の呼び出しの際の一コマなのですが、一人の患者さんの撮影を行おうとしていたところ、患者さんが「気持ち悪い」と言ったので、撮影を中断してストレッチャー(担架)に横になって貰おうと患者さんに駆け寄ったところ、突然患者さんが嘔吐したのです。

何を思ったのか、私自身も今でも分からないのですが、私は反射的に患者さんのゲ〇を、素手で受け止めてしまったんです。

まあ、当然ながら全てを受け止める事など出来ずビチャビチャと溢れてしまった訳ですが、「患者さんを何とか救急室へ運ばなければ!」と、パニックを起こしてしまった私は、両手にゲ〇を持ったまま救急室へ看護師を呼びに行きました

この時も感染対策の基礎知識も含めて、当時の外来師長からこっぴどく叱られた事を覚えています。

いやもう、汚いとか意識する事も出来ず、反射的に手で受け止めてしまったんですよ。
あの時の、手の中の何とも言えない生温かい感触は、今でも鮮明に覚えています。
人間って、パニックを起こすと信じられない行動をするものですね。

失敗5:手術室での撮影失敗

現在でこそ、X線画像もデジタル処理されるので、撮影直後に手術室のモニターに撮影画像が表示されるのですが、昔は普通の写真のように撮影後に現像・定着・水洗・乾燥という手順を踏む必要があった為、どうしても写真が出来上がるまでに数分の時間を要していたのです。
そして手術室では、それが済むまで手術が一旦ストップするんです。

なので、手術室での撮影はスピードも大事なのですが、一番マズいのは撮影に失敗する事。
手術を数分止めた挙句「写真が撮れていませんでした」というのは、本当にシャレにならない事なのですが……やっちまったんですね~

今は、撮影条件などは撮影装置が調整してくれますし、多少条件が甘くても画像作成の段階でコンピューターがイイ感じに補正してくれます。

ですが、当時は患者さんの体格や撮影部位などによって、撮影電圧や照射時間などを手動で決めなければいけなかったんですが、患者の体格を見誤ってしっまい、現像したフィルムが真っ白になった事があります。当然私の頭も真っ白です。

このまま失踪してしまおうか? という気持ちが一瞬頭を過ったのですが、当然そんな訳にもいかず、手術室の医師や看護師に頭を下げて再撮影をさせて貰いました。

あの時の手術室の雰囲気は、本当にマグロの冷凍倉庫かと感じるほどでした。
当時を振り返ってみると、現在の技術革新のありがたみを実感します。

まとめ?

ざっとエピソードの幾つかを上げましたが、実際の失敗談は無数に出てきますね。
我ながら本当にPON技師だったと今更ながらに思い知っている所です。

とても、まとめられる事ではないですが、当時を振り返って今の自分に言い聞かせるなら、身の程を知り常に謙虚であれ、どんな修羅場でも冷静さを失ったら、そこに待つのは更なる修羅場だと知れ!……と言った辺りでしょうか?

失敗例2と4は、自分が被害にあっただけなのですが、他は患者さんに深刻な被害を及ぼした可能性があり、本当に反省しています。

今後、医療現場で働く事が出来るのかはわかりませんが、他の職業であってもやはり自分のミスが他の人達にどれほどの迷惑を掛けるか分かりませんので、もし働く機会を得られたのであれば、職場や関係者に迷惑を掛けないように心がけたいと思います。

良く、私のような年配の再就職者が、自分を年長者であると勘違いして仕事を覚えないとか、横柄な態度で他の仕事仲間に接するなどという話を聞いた事があります。
ハローワークのお姉さんの話でも、昔のプライドを捨てられない人も多いのだとか。

やはり、どんな職場であれ、新たな職場では自分が一番の駆け出しであると言う気持ちだけは忘れず、一刻も早く仕事を覚えられるよう、真摯に取り組みたいですね。

まあ次の職場どころか、依然として履歴書すら受け取って貰えない日々が続いているのですが……(T_T)

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