国民健康保険の減免申請は、かなりハードルが高いのでは?と感じます。

FIREについて

FIREと言っても、退職した事で収入が大幅に減少する事から、国民健康保険の減免制度について聞いてきました。
結論から言うと、私の場合は対象外となりそうですが、気になったのは本当に必要としている人にとってもハードルが高いのではないか?という事でした。

国民健康保険の減免制度とは?

世帯所得が大きく減少、例えば失業により収入が無くなったり、災害で住む場所すら無くなるなど、生活に困窮して保険料の納付が困難になった時に、国民健康保険の保険料を減免する制度です。
例えば仕事を失って収入が絶たれた場合などは、最大で7割ほど国保料が減免されます。

制度の詳細や判断基準などについては、自治体によって変わってくる事もあると思いますので、住んでいる自治体に問い合わせてみるのが良いですね。

減免制度対象となる失業

失業によって収入が無くなったと言っても、失業には様々な種類があります。

まずは、そもそも働いていた会社が倒産してしまった場合、この場合は減免の対象になります。
また、会社都合による解雇、いわゆるリストラ或いは非正規雇用の雇止め・派遣切り等も状況によりますが、減免対象になります。

ただ、これが本人に非がある失業、ようするに懲戒解雇された場合には、減免対象になりません。
しかし、不当な懲戒解雇、例えばハラスメントなど不当労働行為と認められた場合などは減免が認められるようです。

基本的に自己都合で仕事を辞めた場合には減免を受ける事は出来ませんが、家族の介護が必要になり仕事を続ける事が困難であったり、事故や病気で働き続ける事が出来なくなってしまった場合にも減免対象と認められる場合があります。

失業の種類を何で判断する?

失業による収入減で減免を申請する場合、雇用保険受給資格証が必要となります。
その書類の中に離職理由という欄があり、そこに記載されている番号で判断する事になりますが、その離職理由番号がどのように決まるかと言うと、雇用保険離職者票ー2の離職理由がそのまま反映されるようです。

私の場合の離職理由は5-2(労働者の判断によるもの-労働者の個人的な事情による離職)という事になります。

この場合、いわゆる「一身上の都合による退職」という事になり、減免対象とはなりません。

ただ「一身上の都合による退職」である事は確かなのですが、その「一身上の都合」が病気ですから、上記の「病気により働き続ける事が出来なくなった」に該当するのではないか?と聞いてみました。

ですが、現状では雇用保険受給資格証も発行されていないので判断出来ないとの事でした。
確かに判断する資料が無く、本人の申し出だけでは判断のしようも無いですよね。

離職票-2の離職理由はどう決まる?

私の離職票を見ると、離職理由は「個人の判断」であり「労働者の個人的な事情」であるという部分にチェックが入っています。

ただ「個人的な事情」にもいくつか種類があり、親族の介護が必要になったとか、妊娠出産であるとか色々な欄がありますが、私の離職票はその部分が空欄になっています

一応職場の方には「病気で働き続ける事が困難」と申し出ていたので問い合わせてみると、離職票の作成について事業所からハローワークへ提出する書類には、労働者の個人的な事情による退職と記載するが、個人的な事情の内容については、そもそも項目が無く、妊娠や出産も、家族の介護が必要な場合も、本人の病気も、全て含めて個人的な事情に含まれるという事で、そこから先はハローワークで相談して下さいという事でした。

退職理由の決定

以前の記事でも書いたかと思うのですが、雇用保険を受けるには週30時間以上働けるという事が条件だった為に、現状では再就職しても継続していける自信が無く、医師の診断書を提出し、受給申請を先延ばしにする手続きを行いました。

その過程で、退職理由が「病気により働けなくなった」という事は認めて貰えたのですが、国民健康保険の減免手続きに必要な雇用保険受給資格者証は発行出来ませんでした。

雇用保険の受給資格は働く意思も能力も有る人に発生するので、雇用保険受給資格者証を発行して貰う為には、「働ける状態まで回復した」時点で医師から就労可能証明書を書いて貰う必要があります。

その就労可能証明書に、退職時の仕事の継続が困難な状況であったか?という欄があり、【困難であった・継続可能であった】を選択するようになっています。
おそらく離職票や雇用保険受給資格者証の退職理由の決定も、医師の判断(診断)を得た上で決定されるという事のようです。

病気で働けなくなると大変

今回私が経験した範囲だと、病気により退職した人は、その後の生活に起きな支障を来すと感じました。

病気が治癒或いは回復して、少なくとも軽作業程度の仕事が出来るようにならなければ、雇用保険を受給する事も出来ませんし、病気の回復に時間がかかる場合、収入を得られないからといって、国保などの減免措置を受ける事も出来ない。
ある程度の蓄えが無いと生計を維持するのは難しそうです。

一気に無収入になった上に、バリバリ働いていた時の収入を元に国保や税金などを支払わなければいけないので、かなり厳しい金額を払う必要があり、私の場合は国保料や税金などを含めて、月平均10万円以上、年間で130万円ほどの公的支出が出る計算になります。

勿論これは最初の1年だけで、次年度からは無収入なりの社会保険料(税)になりますが、最初の1年を凌ぐのは、とても厳しいと言わざるを得ません。

減免申請は矛盾がある?

もしかしたら、法の裏を突くような方法もあるのかも知れませんが、そんなリスクを冒すくらいならば、早く働けるように身体を回復させる方が良いと思います。

ただ…治癒まで長い時間がかかる場合、収入を得る手段が無い訳ですから、現役時代を元にした国保料負担は、とても重いものになってしまうのは前述した通りです。

しかし、病気が治って働ける状態にならなければ離職理由が明示されないので、減免申請出来ない。これって結構ハードルが高いというか、手続きに矛盾が有るように感じませんか?

病気が治って働ける状態であれば、国保料を減免するよりも働いて収入を得た方が生活は安定します。
働ける状態では無い為に減免を必要としているのに、働けるようにならなければ申請出来ない?
う~ん…何とも腑に落ちない物を感じてしまいます。

幸いというか、私の場合はFIREとか言っている以上、当面の生活に困るという事ではありませんが、ほとんど蓄えの無い状態で病気になってしまった人の場合、もう少し救済制度というか、そういった物があっても良いように思います。

……実際には、そうした救済制度もあるのかも知れませんが、行政サービスって結構分かりづらい部分があるんですよね~(TT)
やはり非常時の対応については、普段から勉強が必要という事なのでしょうね。

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