母が亡くなった日

放射線技師のつぶやき

自分は、母が亡くなるその瞬間、文字通り心臓が止まったその瞬間に傍に居る事が出来ました。
親の死に目に会えるっていうんですかね?
病室で心電図がフラットになり呼吸が停止する、その瞬間を見届ける事が出来ました。
今から10年前、父の時も同じように、その瞬間に病室に付き添っていました。
両親ともに、亡くなる瞬間に立ち会えたのは、悲しいけれど幸せな事だと思います。

病院職員は特別扱い?

現在、多くの医療機関が面会制限を設けていると思いますの、「病院の職員は自分達だけ特別扱いかよ!」と、怒られそうですが、実際には職員であっても原則は同じで、面会が自由に出来る訳ではありません。
一般の入院患者さんの家族と同じように面会制限もありますし、もちろん多人数での面会なんて出来ません。ましてや熱があるのに面会なんて論外ですね。
もっとも、熱がある場合には、そもそも勤務自体が停止され自宅待機になってしまうので、病院自体に行く事が出来ません。

特殊な事情

今回私が母が亡くなる時に立ち会えたのは、特殊な事情があったからなんです。
その日、たまたまオンコール業務で、急患対応で病院に呼び出されていたんです。

深夜1時過ぎくらいだったかな?
救急患者の検査が一段落した辺りで、病棟から「血圧もかなり下がってきて、もうそんなに長くないと思うので、少し病棟へ来られないか?」と連絡が入り、急いで病棟へ上がりました。
それでも2時間くらいは頑張っていたかな? 3時59分に息を引き取りました。
本当に今回、お袋を看取れたのは、たまたま急患対応で呼び出されていたからなんですよね。
もしかしたら「私が来るのを待ってくれていたのかな?」なんて思ったりもしました。

悲しむ時間も無く仕事が・・・

ただね~、先生から臨終を告げられた直後に、次の救急車が入って、悲しむ時間もなく急患対応の為呼び出されて、母に「ゴメン!ちょっと入ってくる」と、声かけて救急外来へ降りていった時は、さすがに少し切なくなりました。
せめて悲しむ時間くらいくれよ!って正直思いました。

何だかんだ検査がひと段落して、朝6時頃に病棟へ上がってみると、既に死後の処置を施されて、綺麗になったお袋がベットへ横たわっていました。
何というか、こう・・・一瞬ヘナっと力が抜けましたね~
でも、すぐに朝の診療が始まるし、さすがに仕事も休まないといけないので、葬儀社へ連絡するよりも、まず職場のメンバーへ連絡して事情を話して、
遅番の人にも通常勤務で出てきてもらったり、呼び出し当番の調整をお願いしたりで、何かバタバタしました。

病院で働いていたから?

まあ、そんなこんなで色々ありましたけど、こんなコロナが流行っている状況の中で、入院している家族が亡くなる、その瞬間に立ち会えるってのは、普通の人だったら難しいんじゃないかな?
病院で働いていたから出来たのかなあと考えると、悲しくはあるけど、自分は幸運だったんじゃないかと思います。

何を言ってるか、分からないですよね。
でも本当に両親には感謝しています。
こんな自分を育ててくれた事、自分が見送れるタイミングまで、頑張って生きていてくれたこと。
本当に「ありがとう」と言いたいです。

放射線技師として働いていることもカミングアウト(?)していますので、
当たり障りのない範囲で、病院で働いている中での裏話なんかも話していけたらと思っているので、また見て頂けると嬉しいです。

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